日本の生態系はすでに破壊されている

森

日本の生態系はすでに破壊されています。

・開発や乱獲による種の減少や絶滅、生息地の減少
・里地里山などの手入れ不足による自然の質の低下
・外来種などの持ち込みによる在来種の捕食
・地球温暖化による環境の変化

などが理由です。様々な対策で復元を試みてはいますが、現時点では著しい効果はありません。

生態系の価値とは?

生態系とは、一定の場所に住む全ての生物と、それを取り巻く環境とを包括した全体を言います。

生息する生物の食物連鎖と周辺の森林・土壌・海・川などの環境、気候がバランスを取り合っているのです。

しかし、はっきりとした境界を持つ閉鎖的な生態系は存在せず、人が行う開発行為や外来種の侵入などで生態系は壊れてしまうのです。

生態系は、いまだ科学的に完全には解明されていないので、その価値について様々な意見があります。

・生態系を利用するしないに関わらず、ただ存在するだけで価値を持っている
・生態系よりも開発によって得られる利益を重視する方が良い

‥など、様々な価値観が存在するのです。

生態系を早期解明し、どれほどの価値があるのかを客観的に示さなければ、その主張を受け入れることはできないでしょう。

生態系破壊の4つの原因と結果

・人間の活動による種の減少・絶滅
・外来種増加による在来種の減少
・山の手入れ不足による山の機能停止
・大型捕食動物の減少による食物連鎖の変化

生態系が破壊された原因は、大きく分けて4つあると考えられます。

1つ目は、人間の活動による種の減少・絶滅です。

例えば、地球温暖化や動物の乱獲、人口構造物の建設などが考えられます。

開発促進的な政策、商業利用のための乱獲や過剰な採取によって生態系が破壊されています。

2つ目は、外来種増加による在来種の減少です。

池や湖に生息するブラックバスやブルーギルを例に出すと、ブラックバスやブルーギルが在来種を食い散らかした結果、ゼニタナゴやジュズカケハゼ、メダカが激減しています。

その分、ブラックバスやブルーギルの個体数は増え、池や湖などの全長分布が大型個体に偏るなどの変化も起こっています。

3つ目は、山の手入れ不足による山の機能停止です。

山の手入れとは、木々の伐採です。伐採と聞くと、あまりいいイメージがありません。

しかし、伐採を行わないと、木々が光を求めて成長し続けます。すると、木々の葉によって太陽光が阻まれ、地面に根付いている下層植物が枯れ始めます。

その結果、土がむき出しとなり、土石流などの災害に繋がります。

地方に住む人が減少していくと、山の手入れが行われなくなり、山の機能が失われ、山が死ぬのです。

4つ目は、大型捕食動物の減少による食物連鎖の変化です。

オオカミなどの大型の捕食動物が減少していることでシカが爆発的に増え、シカが植物を食い荒らし、植物が減り、小動物の居場所がなくなるなどの弊害も増えました。

生態系の復元

生態系の復元には、人為的な力を自然に加え続けることが主流となっています。

地球温暖化に対しては法律や制度で賄われ、生態系の破壊によって増えた個体は狩猟や捕獲による個体数管理が行われています。

しかし、これらの対策には、時間と労力が必要不可欠となっています。

人間が原因で破壊された生態系なので、人間の手で復元していく方法をとりますが、自然の力だけで復元させる方法も考えられます。

アメリカでは「オオカミの再導入」で破壊された生態系を復元した事例もあります。このように、自然の力だけで生態系を復元できることもあるのです。

まとめ

そもそも、人間の手が加わっていない本来の自然(生態系)がどういうものなのかに関して、私たちには知識がなく、無関心であると思います。

文中でも述べた通り、生態系は完全に解明されていません。

解明を進め、今後私たちが何をすべきか考えていくことが生態系の復元に繋がるでしょう。

(参考資料)
「シカの生態系破壊」から見た日本の動物と森と人
大型捕食動物の減少、地球の生態系を破壊 米研究

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